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2025年12月30日火曜日

#87.「ウコン」と「肝臓水解物」どっちが正解?登録販売者が教える宴の攻め方・守り方

 

年末年始は、忘年会や新年会、友人との集まりなど、お酒を飲む機会が一年で最も増える時期ですね。

「明日に響かせたくない!」「二日酔いは避けたい!」という一心で、コンビニやドラッグストアのドリンクコーナーで、ウコン肝臓水解物しじみエキスといった文字が並ぶ商品の中から、どれを選べばいいのか迷った経験はありませんか?

今回は、登録販売者の視点から、飲酒前後の体のメカニズムと、あなたのタイプやシーンに合わせた「二日酔い対策グッズ」の選び方、そして根本的な「飲酒の攻め方・守り方」を解説します。



1. 二日酔いのメカニズムを知ろう 


まず、二日酔いがなぜ起きるのか、そのメカニズムを理解することが対策の第一歩です。


アルコールは、主に肝臓で「アセトアルデヒドという有害物質に分解され、さらに無害な酢酸」へと分解されて体外へ排出されます。

 アルコール → 肝臓の酵素 → アセトアルデヒド(有害) → 酢酸(無害) 




アセトアルデヒドが諸悪の根源:

  • このアセトアルデヒドこそが、頭痛、吐き気、顔面紅潮といった二日酔いの症状を引き起こす主な原因です。体質的にこの分解酵素が少ない人は、少量のお酒でもすぐに顔が赤くなり、二日酔いになりやすい傾向があります。

  • 脱水症状も原因に:

    アルコールには利尿作用があり、体から水分が失われやすくなります。脱水症状は、頭痛やだるさといった二日酔いの症状を悪化させます。



2. タイプ別!二日酔い対策グッズの選び方  


ドラッグストアには様々な商品がありますが、その主成分によってアプローチが異なります。


① 「アセトアルデヒド分解」をサポートするなら 


  • 【代表成分】ウコン(クルクミン)、柿タンニン、L-システインなど

  • 働き: 肝臓の酵素(特にアセトアルデヒドを分解する酵素)の働きを助け、有害物質の代謝を促進することを目指します。

  • こんな人におすすめ:

    • お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる(アセトアルデヒド分解能力が低い可能性)

    • 頭痛や吐き気が主な症状

  • 登録販売者のアドバイス:

    これらは主に「飲む前に摂る」ことで、前もって肝臓の準備を整えることを目的とします。飲んでからでは遅い場合が多いので注意しましょう。


② 「肝機能全体」を底上げしたいなら 


  • 【代表成分】肝臓水解物、オルニチン、L-シスチン、タウリンなど(しじみや豚レバー由来)

  • 働き: 疲れた肝臓の細胞の再生を促したり、肝臓の代謝機能を全体的にサポートしたりすることで、二日酔いだけでなく、日頃の肝臓疲労の回復も目指します。

  • こんな人におすすめ:

    • 普段から疲れやすい、だるさを感じる

    • お酒を飲む機会が週に複数回ある

    • 飲む量が多く、肝臓への負担が気になる

  • 登録販売者のアドバイス:

    「肝臓水解物」は、分解されたアミノ酸やペプチドが豊富で、肝臓に直接栄養を与えるイメージです。即効性よりも、継続して摂ることで肝機能全体のコンディションを整えることを目的とします。飲む前・飲んだ後のどちらでも有効です。



3. 根本的な「飲酒の攻め方・守り方」 


いくら対策グッズを準備しても、根本的な飲み方を誤ると意味がありません。


① 飲酒の「攻め方」:事前に胃腸を整える

  • 食べる: 空腹時の飲酒はアルコールの吸収が速くなり、肝臓への負担が大きくなります。飲む前に脂質の少ないもの(チーズ、枝豆など)を少し食べて、胃に膜を作りましょう。

  • 水分を摂る: 飲む前から、水やお茶で十分に水分補給をしておくと、脱水症状の予防になります。


② 飲酒の「守り方」:飲み方で負担を減らす

  • 「チェイサー」を挟む: お酒と同量かそれ以上の水を交互に飲むことで、血中アルコール濃度の上昇を抑え、脱水症状も防げます。

  • ゆっくり飲む: アルコール分解には時間がかかります。一気飲みは肝臓に多大な負担をかけるため避けましょう。

  • 胃薬の活用: 胃が弱い人は、飲酒前に胃粘膜保護作用のある胃薬を飲んでおくのも有効です。



4. 📝 まとめ:賢く選んで、賢く飲もう! 


二日酔い対策グッズは、あくまでサポート役です。ご自身の体質やお酒との付き合い方に合わせて選び、そして何よりも「飲酒量」「休肝日」を意識することが大切です。


二日酔い対策チェックリストYES/NO
飲む前に何か食べている
お酒と同量の水を飲んでいる(チェイサー)
自分に合った二日酔い対策グッズを選べている
週に1〜2日の休肝日を設けている

今年の年末年始は、賢く飲んで、翌日も元気に過ごしましょう!


サテ、飲酒対策は万全でも、年末年始はやはり食べ過ぎてしまうもの。酷使された胃腸と、溜め込んだ脂肪をリセットする方法が知りたいですよね。

次回は、正月太りや胃もたれを解消する「酵素の力」と、古くから伝わる知恵「七草粥」の現代的な意味合いを解説します。疲れた体を内側から優しくリセットしましょう。



それでは…

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2025年12月24日水曜日

#86.【年末年始SP】沈黙の臓器「肝臓」をいたわれ!アルコールだけじゃない、全身の「解毒と代謝」の要


クリスマス、忘年会、そしてお正月。12月後半から1月にかけては、一年で最も「食べる・飲む」機会が増えるシーズンです。

楽しい食事の裏側で、文句ひとつ言わずに働き続けている臓器があります。それが「肝臓」です。

「私はお酒を飲まないから関係ない」と思っていませんか? 実は、食べ過ぎ(糖質・脂質過多)や疲れも、肝臓にとっては大きな負担となります。今回は、私たちの生命維持の化学工場である肝臓の働きと、その疲れが全身の「巡り」にどう悪影響を及ぼすのかを解説します。



1. 肝臓は体内の「巨大化学工場」である 



肝臓は、重さ1kg以上ある人体最大の臓器で、500種類以上もの仕事を同時にこなしていると言われます。その主な役割は、以下の3つに集約されます。


① 代謝(栄養の加工・貯蔵)

胃腸で吸収された栄養素(糖・タンパク質・脂質)は、そのままでは体で使えません。肝臓はこれらを体が使える形に作り変え(代謝)、エネルギーとして貯蔵したり、全身に送り出したりします。

  • 年末年始のリスク: 食べ過ぎて栄養が大量に入ってくると、肝臓の処理が追いつかず、余ったエネルギーが中性脂肪として肝臓自体に溜まってしまいます(脂肪肝)。

② 解毒(有害物質の無毒化)

体に入ってきたアルコールや薬、そして体が活動する中で発生した老廃物(アンモニアなど)を無毒化し、尿や胆汁として排出します。

  • 巡りとの関係: 肝臓が疲れて解毒機能が落ちると、有害物質や疲労物質が分解されずに血液中に残り、全身を巡り続けることになります。「いくら寝ても疲れが取れない」原因の一つです。

③ 胆汁の生成(脂質の消化吸収)

脂肪を分解する酵素を助ける「胆汁(たんじゅう)」を作ります。

  • 食事への影響: 揚げ物や霜降り肉などの脂っこい食事には、大量の胆汁が必要です。こってりした食事が続くと、肝臓は休みなく胆汁を作り続けなければなりません。



2. なぜ「沈黙の臓器」と呼ばれるのか? 



肝臓の最大の特徴、それは「痛みを感じる神経がない」ことです。

たとえ炎症が起きても、脂肪が溜まっても、肝臓は痛みを訴えません。「右脇腹がなんとなく重いかな?」と感じたり、黄疸(肌が黄色くなる)が出たりする頃には、かなり病状が進行していることが多いのです。

だからこそ、私たちは「症状が出る前」に、肝臓の小さなSOS(全身の倦怠感、食欲不振、肌荒れなど)に気づき、ケアをしてあげる必要があります。



3. 登録販売者が教える!肝臓を休ませる「横になれ」の法則 


酷使される肝臓をいたわるために、サプリメント以前にできる最も効果的なケアがあります。

それは、「食後にごろりと横になること」です。

  • 血流の確保 立っている時と比べて、横になると肝臓への血流量は約30%〜50%アップすると言われています。

  • 再生のゴールデンタイム 肝臓は大量の血液を必要とする臓器です。食後(特に食べ過ぎ・飲み過ぎた後)にゆったりと横になることで、消化吸収と肝臓の修復にエネルギーを集中させることができます。

    • ※ただし、食べてすぐ完全に寝てしまうと胃酸が逆流しやすくなるため、上半身を少し高くするか、右側を下にして30分ほど休むのがおすすめです。



4. 📝 まとめ:肝臓ケアは「血液の質」を守ること 



肝臓は、全身を巡る血液の「ろ過装置」であり「栄養補給基地」です。

  • お酒を飲む人 → アルコール分解で肝臓は大忙し

  • お酒を飲まない人 糖質・脂質の代謝で肝臓は大忙し

結局、年末年始は誰にとっても肝臓ケアが必須の時期なのです。

「沈黙の臓器」が音を上げる前に、意識的に休肝日を作ったり、腹八分目を心がけたりして、全身の巡りを守りましょう。



さて、肝臓の重要性が分かったところで、次は実践編です。「ウコン」「肝臓水解物」「しじみ」...コンビニや薬局には様々な対策ドリンクが並んでいますが、どれを選べばいいのでしょうか?

次回は、登録販売者の視点から、あなたのタイプや飲むお酒に合わせた「二日酔い対策グッズ」の正しい選び方を解説します。



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