#12.【夏の終わりと秋の足音】冷えにご用心！お風呂 ｘ リンパのすすめ

はじめに：なぜ秋の入り口は「冷え」と「だるさ」に弱いのか？

だいぶ日も短くなり、秋への足音を感じる季節となりました。
しかし、外はまだ蒸し暑いのに、オフィスや自宅は冷房ガンガン…
という環境にいる方が非常に多いのではないでしょうか。

この「冷房冷え」こそが、知らない間に体の不調を招きやすい最大の要因です。

• 足先が冷える

• 肩がこる、首が重い

• なんとなくだるい、疲れが抜けない

このようなサインは、冷房によって血管が収縮し、
血液とリンパの流れが滞っていることを示しています。
特にリンパは筋肉の動きに頼っているため、
冷えで筋肉が硬くなると、一気に流れが停滞してしまいます。

今回は、この季節の不調を翌日に持ち越さないための、
「お風呂 ｘ リンパケア」という最強の組み合わせをご紹介します。

１．【登録販売者の知識】「冷房冷え」がリンパを滞らせるメカニズム

体は冷えると、重要な臓器を守るために手足の血管を収縮させます。これが「冷え」です。

1. 血流とリンパの連鎖停滞： 血管が収縮すると血流が悪くなり、それに伴ってリンパ液も流れにくく、粘度が高まります。

2. 筋肉の硬直による圧迫： 冷えは首や肩の筋肉を硬直させ、老廃物を回収するリンパ節の通り道を物理的に圧迫してしまいます。（#5記事で解説した「首・肩の渋滞」の悪化です）。

3. 自律神経の乱れ： 室内外の激しい温度差にさらされることで自律神経が乱れ、血管やリンパ管の制御がうまくいかなくなり、全身の巡りがさらに不安定になります。

２．お風呂で“芯からリセット”：温活でリンパを解放する

シャワーだけで済ませがちな季節ですが、リンパの流れをリセットするためには、湯船に浸かることが最も効果的です。

• 湯温の黄金比： ぬるめの38℃〜40℃くらいの湯に、10〜15分を目安に浸かりましょう。熱すぎるお湯は交感神経を刺激しすぎてしまいますが、この温度帯であれば副交感神経が優位になり、血管・リンパ管が開きやすくなります。

• 深部のリンパにアプローチ： 湯に浸かることで体の芯までじんわり温まり、表面の血流だけでなく、腹部の深いリンパ（腸管リンパ）の流れもスムーズになります。

「ちょっと冷えたな…」「なんだかだるいな…」と感じた日は、シャワーだけで済まさず、意識して湯船に浸かり、体を芯から解放してあげましょう。

３．【施術家直伝】湯上がり５分の“プチリンパケア”

湯上がりの血流が良くなっているタイミングは、リンパケアを行う絶好のチャンスです。リンパの流れが最もスムーズになるこの時間に、排出の出口を開放してあげましょう。

• 鉄則：出口から解放する

  • 鎖骨のくぼみを軽くなでる: 全身のリンパの最終出口である鎖骨を、優しくさすって開放します。

• 下半身のポンプを動かす

  • ふくらはぎを足首から膝へさする: 重力でたまった下半身のリンパを心臓へ戻すイメージで、優しく押し上げるようにさすります。

• 上半身の渋滞を解消

  • 首筋を耳下から肩へ流す: 首の硬直でたまりやすいリンパを、鎖骨の出口へ導きます。

• 力の目安： いつも言っているように、余計な力を加えることなく「皮膚をなでる」程度の力加減で十分です。

お風呂 ｘ リンパケアで、冷えと老廃物を翌日に持ち越さない体を作りましょう。

終わりに：今日からできる習慣で体質改善へ

「暑いからお風呂はめんどう…」と思う日もあるかもしれません。
しかし、冷房で冷えた体をそのままにしておくと、疲れが抜けにくい状態が続きます。

一日の終わりに温かいお風呂で温まり、５分間のプチリンパケアを取り入れるだけで、
翌日の体のスッキリ感が全く違ってきます。

この習慣の積み重ねが、冷えに強く、疲れを溜めにくい体質へと導きます。
ぜひ今日から生活の一部に取り入れてみてください。

今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
またお越しいただけると幸いです。

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